特性のある子の子育てと”〇〇”の類似点
少し前に『ぼけますから、よろしくお願いします。』(信友直子 著)という、認知症のお母さんのお話を書いた本を人から借りて読みました。
一見子育てとは何の関係もないように思われますが、読み進めていくうちに「ん?なんか特性のある子の子育てと似ているかも?」と思うようになりました。
その後、続けて『脳科学者の母が、認知症になる』(恩蔵絢子 著)という本も借り読んだのですが、益々そう感じるようになりました。
例えば、本人の意思とは関係なく色々な発言をしてしまったり、家族で抱え込もうとしてしまったり。(もちろん人によるので全員とは言いませんが)
これはあくまでも私が感じたことですが、今回は 特性のある子の子育てと認知症の方の介護の似た点、また子育てもに生かせそうなことについて書いてみたいと思います。
※このブログは、フツーの主婦が個人的に考えたことを書いています。ご了承の上、どうか温かい目でお読みください。
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1. 一番困っているのは本人。そして家族。
2. 第三者と関わることで新しい風を取り入れる
1. 一番困っているのは本人。そして家族。
そもそも私が認知症の本を読むことになったのは ただの偶然なのですが、本を読む以前にも認知症について少し知る機会がありました。
それはNHKの「楽ラク ワンポイント介護」という番組です。これも偶然つけっぱなしになっていたテレビを見たのをきっかけに、その後も時々目にする機会がありました。
その時に介護福祉士の男性が「認知症の方の(行動ではなく)裏にある気持ちに寄り添ってあげるのがいい」「いったん発言を受け入れてあげる」など言っていたことは頭に残っていました。”寄り添い”、”受け入れ”、特性のある子の子育て本などにも よく書かれている言葉ですよね。
認知症の程度にもよるのだと思いますが、認知症で今まで出来ていたことが出来なくなったりすると(例えばおもらしをしたり)「家族に怒られるかもしれないから隠そう」とするのだそうです。でも完全には隠しきれてなくて、後で見つかって家族に怒られる。本人だってやりたくてやってるのではない。でもやっぱり「迷惑をかけたくないから」「怒られたくないから」隠してしまう。
なんだか子育てにも似ていると思いました。
定形型の子もそうかもしれませんが、特に特性のある子は”悪気”があってやるわけではないけれど、なぜか親を怒らせるようなことをしてしまう。でも本心はやりたくてやってるわけではない。不器用だったり、やり方が分からない、もしくは自分でも理由は分からないけれどキレてしまったりして、結果怒られる。
認知症の方も、本によると 自分は実は認知症なんじゃないか、頭がおかしくなっているんじゃないか、という不安と戦いつつも(薄々気づきつつ)どうにもできない。だから苦しい。死にたいと言ったりする。
特性のある子も、自分は普通ではないっぽい、なんで毎回こうなってしまうんだ、という不安な気持ちと戦いつつ、でもどうしたらいいか分からない。だから苦しい。
想像するだけでも、それは当事者にとって本当に辛いことだと思います。
でも「だから家族が頑張らないと!」・・・とは、私は思いません。なぜなら、我が家を含め、大抵の場合、家族も色々と試しているけれど、どうしていいか分からず悩んでいるケースがほとんどだと思うからです。もう家族は精一杯やってるのです。
そうしたら、どうすればいいか?
第三者に委託できる部分は委託して、家族の負担を減らすようにしたらいいと思うのです。また、それによって本人も”家族以外にも助けてくれる人がいる”と安心できるのではないでしょうか。
2. 第三者と関わることで新しい風を取り入れる
私の父が約10年前に病気で亡くなった時、母が一人で自宅介護をしていました。当時母は50代でしたが、それでも一人で介護するのは体力的にも精神的にも相当大変だったようです。
そこで行ったのが、第三者に介入してもらうことです。実家の場合は、段々体が動かなくなっていった父のために週2回の入浴介助や訪問介護をお願いしていました。(詳しいことは忘れてしまいましたが、家の中に週2~3日他人が来ることで家庭内が明るくなりました)
『ぼけますから、よろしくお願いします』の中でも、最初は他人の力を借りることを拒んでいたご両親ですが、実際に人が来るようになると認知症のお母さんが口紅をしたり、お父さんもヘルパーさんがお料理を作ってくれるので、結果的にはとても良かったと書かれています。
それはきっと子育ても一緒で、週1日でも2日でもいいから家族以外の人と触れ合う(家の外でも中でも)ことは、”良い刺激”になるのではないかと思います。
介護の場合も子供の場合も、本人が「絶対に嫌!」と拒んでいるときは どうしようもないかもしれませんが、あらかじめ作戦を立てておき、タイミングを見て”今なら大丈夫そうかな?”と思うときにダメもとで聞いてみるのはアリかもしれません。
我が家のケースでは、週2の通級とプログラミング教室は継続して通っています。基本的な療育は家でやっていますが、全て自分でやるのと、週2日は学校の通級でやってくれると思うのとでは、気持ち的に全然違います。
プログラミングは元々私が教えられないので、プロに任せています。
あとは、最近気分によってムラがある勉強ですが、今までは私が学校の年間スケジュールから逆算して行ってきましたが、何せギャングエイジの3年生なので(笑)こちらも少しずつ第三者にお任せするようにシフトしていくと、自分の負担が減るのかなと考えています。
ちなみに、不登校になった1年生の頃は 本人が外に行けるような状態ではなかったので、親だけでもどこかと繋がっておこうと思い、スクールカウンセラーや地域の子育てセンターなどに色々と相談の電話をしました。本人が無理は時は、まずは家族が専門機関などと関わることからでもいいと思うのです。
”何かあったときに家族が相談できる場所”があるだけで、グンッと気持ちが楽になると思います。
日本では、小さい頃から「人様に迷惑をかけないように」という考えが浸透していますが、(私もずっとそう思って生きてきました。(笑))そうなると、助けてほしい時に「困ってます!」って言いにくいんですよね、迷惑かけちゃいけないと思うから。(私も言えませんでした)
でも、助けてほしいときは声に出して言わないと 周囲の人には伝わらないので、今もし悩んでいらっしゃるお母さん(お父さん)がいらしたら、ほんのちょっぴり勇気を出して「困ってます!」って言ってみてほしいと思います。きっと、その一歩から 次の何かに繋がっていくと信じています。
今、私もまさに子育てに奮闘中で偉そうなことは言えませんが、このブログを読んでくださる方々と同じように 日々試行錯誤しながら一歩ずつ前に進んでいきたいと思っています。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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